【宿泊業の指標】OCC・ADR・RevPARとは?具体例つきで解説

セバスチャンホテルの業界研究をしていたら「OCC」「ADR」「RevPAR」などのアルファベットが出てきてよくわかりませんでした。これらは一体なんなんですか?



これらはホテルを始めとした宿泊業の経営指標であり、宿泊業界に携わる場合ぜひ意味を知っておきたい言葉です。
OCC(稼働率)、ADR(客室平均単価)、RevPAR(レヴパー)は宿泊施設の経営状況を表す指標です。この機会にそれぞれが何を表すのか、何が読み取れるのか知っておきましょう。
OCC(客室稼働率)
OCCとはOccupancy Ratioの略で、日本語では客室稼働率と呼ばれます。以下の式により計算されます。
客室稼働率=販売客室数/全客室数
全部で20室を有するホテルのある日の予約室数が15室だった場合、15/20=75%となります。公表される数値は一定期間ごとにまとめた数値であることが一般的で、この数値が100に近いほど予約を順調に獲得できているということになります。
宿泊施設と一口に言っても、業態によって平均的な客室稼働率は大きく変わってきます。例えばビジネスホテルの全国平均が73.7%に対し、旅館は36.1%、リゾートホテルは54.1%、簡易宿所は29.0%(観光庁宿泊旅行統計2024年年間数値より)となっています。
ADR(客室平均単価)
ADRはAverage Daily Rateの略で、日本語では客室平均単価と呼ばれます。以下の式により計算されます。
客室平均単価=合計売上/販売室数
ある日の売り上げが300,000円で販売室数が15室の場合、ADRは20,000円となります。要するに客単価のことなので、高い方が効率的に売り上げを獲得できていることになります。
部屋タイプやプラン・販売チャネルによって料金は異なりますが、その価格差は考慮せずに単純に計算して算出します。
RevPAR(レヴパー)
RevPARはRevenue Per Available Roomで、宿泊施設の1部屋当たりの収益を示す指標です。ADRが販売した部屋1室あたりの平均単価であるのに対し、RevPARは売れていない部屋も含めた全客室1室あたりの平均単価となります。
RevPAR=合計売上/全客室数
ある日の売り上げが300,000円で全客室数が20室の場合、ADRは15,000円となります。
宿泊業の特徴として、その日の余った部屋在庫は翌日以降に持ち越すことはできません。つまり、日々の稼働率を限りなく100に近い状態で維持しなければ販売機会を損失していることに他なりません。稼働率の向上と価格調整は密接に関係しており、一般的に価格を下げれば稼働率は上がり、価格を上げれば稼働率は下がります。
RevPARが高いほど、価格の設定と稼働率の調整のバランスが取れていることを示し、価格戦略がうまくいっており収益性が高いことが読み取れます。
なお、RevPARは客室稼働率と客室単価を掛け合わせることでも求められます。
各指標の具体例
例えば、比較的低単価で設定している中規模ホテルAと高単価客を狙った小規模ホテルBがあったとします。それぞれのある月の経営成績が以下の通りでした。
| ホテル | A | B |
|---|---|---|
| 業態 | ビジネスホテル | ラグジュアリー |
| 室数 | 30室 | 5室 |
| 月間在庫 | 900室 | 150室 |
| 売上 | 10,800,000円 | 1,500,000円 |
| 稼働率 | 80% | 10% |
| ADR | 15,000円 | 100,000円 |
| RevPAR | 12,000円 | 10,000円 |
かなり極端な例ではありますが、高単価設定のBホテルよりも低単価設定のAホテルの方がRevPARの方が高くなっており、収益性が高いと判断できます。つまり、やみくもに高単価に設定すればいいというものではないことがわかります。










