観光事業者が知っておきたい北海道の観光資源【自然・歴史文化・レジャー・特産品】

全国47都道府県の観光資源を紹介するシリーズです。

北海道は日本最北端に位置し、広大な面積と豊かな自然環境、独自の歴史・文化、そして新鮮な食材に恵まれた観光立県です。四季ごとに異なる魅力を持ち、都市観光と大自然のアクティビティが共存する特異な地域です。
観光業界にとっては、国内旅行・インバウンドともに重要な目的地であり、地域密着型観光や自然体験型ツーリズムの展開にも適しています。


目次

① 自然

富良野のラベンダー畑

広大な大地と四季折々の自然風景が国内外の観光客を魅了します。

観光資源名説明
知床半島(斜里町・羅臼町)世界自然遺産に登録された原生自然の宝庫。流氷やヒグマも見どころ。
美瑛・富良野の丘陵地(美瑛町・富良野市)ラベンダー畑や四季の彩りが広がる絶景の農村風景。
大雪山系(旭岳など)北海道の屋根と称される山岳エリア。高山植物や紅葉が有名。
支笏湖・洞爺湖(千歳市・洞爺湖町)火山活動が生んだカルデラ湖。温泉も隣接。透明度の高い湖水が魅力。
摩周湖・屈斜路湖(弟子屈町)神秘的な青さで知られるカルデラ湖。霧の摩周湖も有名。
釧路湿原(釧路市周辺)日本最大の湿原。タンチョウヅルやカヌー体験も楽しめる。

② 歴史・文化

五稜郭

先住民族アイヌ文化をはじめ、開拓時代や戦前の建築遺産が点在しています。

観光資源名説明
ウポポイ(民族共生象徴空間)(白老町)アイヌ民族の文化を伝える国立施設。体験型展示や公演が充実。
五稜郭(函館市)星形の洋式城郭。箱館戦争の舞台。五稜郭タワーからの眺望が人気。
開拓の村(札幌市)明治・大正期の建物を移築した野外博物館。北海道開拓史を体感できる。
北方民族博物館(網走市)アラスカやシベリアの北方民族とアイヌ文化を比較展示。
小樽運河・石造倉庫群(小樽市)明治期の商都の面影を残す港町。ガス灯と石造りの建物が風情ある。

③ レジャー

旭山動物園

アウトドア、ウィンタースポーツ、温泉、動物園など多彩な体験型観光が可能です。

観光資源名説明
ニセコエリア(スキーリゾート)(倶知安町など)世界的に人気のパウダースノー。インバウンドの冬季集客に強い。
旭山動物園(旭川市)行動展示で知られる人気動物園。動物の自然な姿を観察できる。
登別温泉(登別市)北海道屈指の温泉地。地獄谷などの観光資源と連動している。
小樽ガラス体験・オルゴール館(小樽市)工芸体験ができる観光地。女性や家族旅行にも人気。
札幌雪まつり(札幌市)世界的に知られる冬の祭典。雪と氷のアートで観光客を集客。
釧路のカヌー・バードウォッチング(釧路市)自然体験型ツーリズムの代表例。環境保全と連動した観光資源。

④ 特産品・グルメ

ジンギスカン

食の宝庫・北海道は、海産物、乳製品、野菜、ラーメン、スイーツなど多岐にわたります。

特産品名説明
海鮮(カニ・ウニ・イクラなど)全国屈指の海の幸。寿司や海鮮丼として各地で提供。
ジンギスカン羊肉の焼肉料理。タレ漬け・生肉など地域による味の違いも楽しめる。
ラーメン(札幌・旭川・函館)味噌・醤油・塩など、地域ごとに味が異なるご当地ラーメン文化。
乳製品(チーズ・ソフトクリームなど)放牧酪農が盛ん。観光牧場での味覚体験も可能。
スープカレースパイスと具材の個性が光る札幌発の人気料理。全国にもファン多数。
とうもろこし・じゃがいも・アスパラ広大な農地からの恵み。夏の味覚として観光市場でも人気。
白い恋人・六花亭・ロイズなどの銘菓北海道ブランドを支えるスイーツ群。土産物として高評価。

まとめ

北海道は、その広さゆえに「ひとつの県でいくつもの旅」を提案できるエリアです。自然・文化・レジャー・食すべてが観光素材として優れており、国内外問わず高い人気を誇ります。
旅行業者にとっては、季節・エリア・ターゲットに応じた柔軟なツアー設計や体験プログラムの造成が可能な、まさに観光大国といえる地域です。

この記事を書いた人

目次